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冬のウラジオストク観光は半端なく寒い!
日本を出発すること2時間半、眼下には広大な森が広がっていた。
飛行機から見下ろす針葉樹林の森は雪景色に包まれ、北の大地に向かっていることを実感する。
冬のウラジオストクに空港に着いたのはちょうど日が落ちたころ。
夕闇の空は鮮やかな群青色に染まっていた。
ウラジオストクと言えば『2時間半で行けるヨーロッパ!』といった謳い文句で観光人気が上昇中である、ロシア極東の都市。
日本の隣国で観光と言えば韓国や台湾が思い浮かぶが、実は台湾に行くより飛行時間が短いウラジオストク。
気候の過ごしやすい夏場に観光へ行く方も多いが、今回は春を迎える前のウラジオストクについて紹介していく。
冬のウラジオストク観光は気温が半端なく寒い!
ウラジオストクに到着し、飛行機を降りると冬の凍てつく寒さが肌をつく。
僕がウラジオストクに観光へ訪れたのは3月上旬ではあったが気温は0度を下回る。
最も気温が低くなる1月にはマイナス16度以下を記録することもあるのが冬のウラジオストクである。
服装はアウターとしてスノボウェア、中にヒートテック2枚・フリース2枚と冬の気温対策をして着込んで行った。
降りた飛行機からウラジオストク空港のターミナルまでは移送してくれるバスに乗せられる。
しかしなかなか出発しないバス。
冬の寒い気温に凍えながら待つことおよそ10分。
ようやく出発したかと思うと、たった30mほど移動してまた降ろされる。
ウラジオストクの空港はこじんまりとしたものだ。
どうやらここが到着口らしく、飛行機から歩いて移動すれば良いではないかと思わされる。
近くにいたロシア人に笑いながら「Welcome to Russia.」と声をかけられる。
これがロシアだよ、ということなのだろう。
冬は気温マイナス16℃の世界
ウラジオストクの街はユーラシア大陸の大地を流れるアムール川の河口付近に位置する。
冬真っただ中1~2月のウラジオストクは最高気温でも気温マイナス5~8℃前後と非常に寒い。
冬の最低気温はマイナス16℃を下回ることもある。
毎年2月下旬にはウラジオストク国際アイスランの名で知られる、凍結した川の上で氷上マラソンが冬のイベントとして開催されるほどだ。
冬は川の氷の厚さが1mにも及ぶそう。
今回、僕が訪れた3月にはウラジオストクの港付近が凍っていなかったため、より内陸のアムール川を訪れてみた。
冬は一面の雪景色だが、本来は水が流れているアムール川である。
氷の厚さはなんと2mにも及ぶそう。
冬から春に向かい暖かくなるにつれて氷が解け、流氷となってオホーツク海に流れていくのだ。
日本ではまず見られない冬の景色であり、大河を凍らせるほどの大自然の力に驚かされる。
雪に足元が冷えるので靴下はもちろん冬用を2枚履き。
それでもつま先から冬の寒さが伝わってくる。
冷えた体は焚火で暖める。
温かいスープは身に染みわたる。
ウラジオストクの犬たちは寒くないのだろうか、冬にも関わらず元気に駆け回っていた。
ロシア極東を舞台にした黒澤明の映画「デルス・ウザーラ」
せっかくウラジオストクに行くのであれば、世界的な巨匠である黒沢明監督がロシア極東を舞台に製作した映画「デルス・ウザーラ」の鑑賞をお勧めします。
「デルス・ウザーラ」は1975年公開の黒沢明監督によるソ連・日本の合作映画です。
「デルス・ウザーラ」はシベリア沿海地方を舞台にした、ロシア人探検家のウラディーミル・アルセーニエフによる探検記録に基づいた映画で、冬の極東ロシアの様子も感じられます。
ぜひ渡航前に黒沢明監督の唯一の外国映画を見てみて下さい。
ウラジオストクへの行き方
日本からウラジオストクへ行く方法は飛行機と船がある。
早くて楽なのはやはり飛行機。
日本からウラジオストクへは成田空港、もしくは関西国際空港から行く航空券がある。
①成田国際空港
成田国際空港からウラジオストクは定期便が毎日運航している。
ウラジオストクまでの所要時間は2時間半から3時間程度。
・S7航空:週4便
・オーロラ航空:週3便
②関西国際空港
関西国際空港からウラジオストク行きは、S7航空が週一便で運航している。
ウラジオストクまでの所要時間は2時間5分と、成田空港より向かうよりも若干短い。
時間に余裕があり観光として旅風情を感じたいのなら船でウラジオストクへ向かうのも可能だ。
鳥取県の境港からウラジオストク行きの国際フェリーが出航している。
韓国の東海経由で週一便。
ウラジオストクまで国際フェリーで船旅というのも観光としておもしろいだろう。
【DBSクルーズフェリージャパン】
① 往 路
堺港 土曜19:00発 ⇒ 東海 日曜09:00着
東海 日曜14:00発 ⇒ ウラジオストク 月曜15:00着
② 復 路
ウラジオストク 水曜14:00発 ⇒ 東海 木曜10:00着
東海 木曜18:00 ⇒ 堺港 金曜09:00着
ロシアの電子簡易ビザ
ロシアの入国にはビザの取得が必須であるが、2017年8月よりウラジオストクの空路と航路に限り、電子簡易ビザのネット申請が可能となった。
入国がしやすくなっていることからもウラジオストクの人気の高まりが感じられる。
電子簡易ビザの申請は下記の手順で行える。
電子簡易ビザ取得のロシア外務省HP
【電子簡易ビザ申請の手順】
①「申請書入力へ移動する」をクリックする
②パスワードを入力する
③申請番号が通知される
④個人情報を入力する
⑤入国予定日を入力する
⑥パスポートナンバー・メールアドレスを入力する
⑦顔写真をアップロードする
⑧入力内容を確認する
⑨申請ボタンをクリックして完了
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